変形性膝関節症について

目次

概要

  • 膝関節の軟骨がすり減ることで関節の変形や痛みを引き起こす慢性的な退行性関節疾患です。
  • 加齢や過剰な負荷により発症します。
  • 膝関節の軟骨は本来、骨と骨が直接ぶつからないようにクッションの役割を果たします。
  • しかし、軟骨が摩耗すると関節面が不均一になり、炎症や骨の変形(骨棘形成)を生じます。
  • 進行により歩行や階段の昇降が困難になることもあります。

病態の進行段階(一般的な分類)

進行段階病態
初期軟骨の変性が始まり、違和感や立ち上がり時の痛みが出ます。
中期軟骨の摩耗が進み、関節隙が狭くなり、歩行時痛・腫れを伴います。
末期軟骨がほぼ消失し、骨同士が接触します。O脚(内反膝)や強い疼痛が出現します。
【YouTube】@ふれあいグループ

要因について

  • 変形性膝関節症の主な要因は下記の通りになります。
区分内容
加齢軟骨の再生能力が低下し、摩耗が進む。中高年で発症率が高い。
肥満体重増加により膝関節への荷重が増大(1kg増で膝に約3〜4倍の負荷)。
性別女性に多い。女性ホルモンの低下や筋力低下が影響。
遺伝・体質軟骨の構造や代謝に関与する遺伝的要素。
外傷歴半月板損傷や靭帯損傷など、過去の膝外傷が発症リスクを上げる。
筋力低下・姿勢大腿四頭筋など膝を支える筋力の低下により、膝への負担が増す。
アライメント異常O脚(内反膝)やX脚(外反膝)など骨軸のずれによる局所的負荷。
職業・生活習慣長時間の立ち仕事、しゃがみ動作の多い生活、農作業など。
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予防について

膝への負担を減らす

  • 生活習慣を見直す:正座や和式トイレは膝に負担がかかるため、洋式の椅子やトイレを使用しましょう。
  • 体重管理:肥満は膝への負担を増大させるため、有酸素運動などで減量に努めましょう。
  • 動作に気を付ける:長時間の中腰や急な方向転換を繰り返すなど、関節に過度な負担がかかる動作に気を付けましょう。

筋肉の強化と柔軟性を保つ

  • 適度な運動:ウォーキング、自転車、水泳など、膝への負担が少ない運動を習慣化しましょう。
  • 筋肉強化:膝の周囲の筋肉、特に太ももの前側にある大腿四頭筋を鍛えることが大切です。
  • ストレッチ:関節の柔軟性を保つために、ストレッチを継続して行いましょう。
  • バランスの取れた食事を摂る:体重管理に加え、オメガ3脂肪酸やポリフェノールなど抗炎症作用のある食品を積極的に摂ることも、炎症を抑えるのに役立ちます。
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運動

①大腿四頭筋セッティング(目安:5秒間×10回×3-5セット)

【YouTube】@川田整形外科リハビリ

②内転筋強化(目安:10-15回×3-5セット)

【YouTube】@ひざ関節症クリニック

③外転筋強化(目安:10-15回×3-5セット)

【YouTube】@前田のまいにちセルフケア ! by GronG

④ストレッチ(目安:10-15回×3-5セット)

【YouTube】@【ひざの痛み専門】セルフエクササイズ教室